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2016年11月09日
犬が蜂に刺されてしまいました。
蜂に刺されたワンちゃんのお話です。 秋も終わりに近づいてきました。 春と秋は虫さされによる治療が必要なワンちゃんネコちゃんが増える傾向にあります。 ワンちゃんは散歩途中に刺されてしまうことが多いようです。 ネコちゃんは家の中やベランダで死にかけた虫やムカデなどで遊ぼうとして刺される事が…
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2016年09月14日
犬、猫を海外へ連れて行く為の準備。狂犬病抗体価編
前々回の予告しました、海外に犬・猫を連れて行く際の実際の事例に関して書いていきます。 「スイスへの渡航の場合」 まず、スイスは正式にはEU圏ではありませんが、輸出検疫証明書はEUフォームでOKです。 これは利用する予定の空港動物検疫所に問い合わせることにより取り寄せが可能です。 書類が…
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2014年12月01日
犬・猫がムカデに咬まれたら(刺されたら)毒と症状と治療
前回のブログの続きです。 今回はトビズムカデと「毒」「症状」「治療」に関して書いていこうと思います。 前回はこちら→「ネコがトビズムカデに咬まれて(刺されて)足が腫れました。」 「トビズムカデ」について。 オオムカデ目、オオムカデ科に属するムカデです。 日本産のムカデでは最大級で大きな個体では2…
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2014年08月10日
子供のプール熱(咽頭結膜熱)は犬や猫等のペットにうつるか?
夏になるとよく聞かれる質問があります。 「子供がプール熱になってしまったんだけれど、ペットにはうつることはあるんでしょうか?」というものです。 ご安心ください。人には感染しません。 プール熱(咽頭結膜熱)は「アデノウイルス」というウイルスが水を介して結膜から侵入して感染することにより発症する病気です…
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2014年04月30日
犬の熱中症週間予報について
ゴールデンウィークあたりから気温が上昇し始めますよね。 気温が上昇と言えば・・・熱中症です。 動物保険会社大手のアニコム損保株式会社がこれからの季節に非常に役立つ情報配信(犬の熱中症週間予報)を行うと発表しました。 この予報・・・様々なデータから計算されたものでかなり本格的なんです。 ①気象庁が発表…
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2014年04月08日
愛知県阿久比町でエキノコックス見つかる。エキノコックスまとめ
愛知県阿久比町で犬のうんこからエキノコックスという寄生虫の卵が検出されたと本日報道がありました。 これ大変なことなんです!!! なぜならば、エキノコックスは本来であれば北海道でしか確認出来ない病気なのですが、この度何故か愛知県で確認されたからです。 幸い人への感染は報告されていません。…
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2014年02月22日
犬がすき焼きのネギを食べ大量の血を吐いた。(犬のネギ中毒)
まだまだ寒い日が続いています。 今日のような日はこたつで鍋を囲みたくなりますね。 鍋物に必ずと言っていいほど入っている野菜と言えば・・・ 「ワンちゃんネコちゃんが食べてはいけない野菜として有名なネギです。」何故ならネギ中毒を引き起こすからです。 与えてはいけないことはもちろん知っていたのですが、家族…
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2014年02月13日
バレンタインのレシピはホワイトチョコレートがお勧め。
明日はバレンタインデーです。 今晩から手作りのチョコレートを準備される乙女も多いと思います。その気持伝わることでしょう。 そこで、犬・猫にやさしいバレンタインチョコレートについてご紹介します。 アニウェル的バレンタインレシピはズハリ! 「ホワイトチョコレー」で作り上げる!です。何故ならば・・・。 ホ…
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2014年02月11日
犬の精巣(睾丸)が腫れている。(犬の精巣炎、精巣上体炎)③
犬の精巣が腫れているシリーズも最終回となりました。 前回のブログはこちら「犬の精巣(睾丸)が腫れている。(犬の精巣炎、精巣上体炎)②」 今回は精巣(睾丸)炎・精巣上体炎とはどんな病気かを少し詳しく説明します。 <原因> 血行性あるいは膀胱への圧力による精管からの逆行性の尿による細菌感染。(ブルセラ・…
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2014年02月10日
犬の精巣(睾丸)が腫れている。(犬の精巣炎、精巣上体炎)②
前回の続きです。前回のブログはこちら「犬の精巣(睾丸)が腫れている。(犬の精巣炎、精巣上体炎)①」 精巣(睾丸)が腫れて激しい痛みを伴うため摘出手術を行いました。 摘出の為にメスを入れるとすぐに「膿」がどろっと出てきました。 膿を排出し左右の精巣を摘出術に入りました。 片方の精巣は陰嚢の内側に固着し…
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2014年02月08日
犬の精巣(睾丸)が腫れている。(犬の精巣炎、精巣上体炎)①
精巣(睾丸)が何らかの原因で腫れてしまう病気について。 14歳のワンちゃんが元気が無くなってしまったとのことで御来院されました。 飼い主様は「いつもならば食欲旺盛で与えられたご飯は即完食するのだが、昨日から食べるスピードが遅くなった。」 「訴えるような鳴き方をする」と心配されていました。 一般状態は…
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2014年02月07日
中国産ジャーキーの続報。2014/01/25(アメリカ獣医師会の対応)
中国産ジャーキーの危険性の有無については以前にもご紹介しました。 以前のブログはこちら。「ペット用中国産ジャーキーが危なすぎる!(アメリカのお話)①」 今回は中国産ジャーキーに対するアメリカの獣医師会の対応とその背景等についてのお話です。 原文をご覧になりたい方はこちら。「Pet Mystery D…
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2014年01月26日
犬の膵外分泌不全の診断と治療と管理ついて。
先日はお休みにご理解をいただきありがとうございました。 本日より通常診察ですのでご安心下さい。 前回は犬の膵外分泌不全の病態と原因でしたが、今回は診断と治療と管理について説明します。 前回のブログはこちら「犬の膵外分泌不全の病態と原因ついて。(臨時休診のお知らせ。)」 <診断> ・血液検査で他の基礎…
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2014年01月15日
V-BTA検査の勉強会(犬の膀胱移行上皮癌診断の補助検査について)
11日に検査会社の方による院内セミナーが行われました。 内容はV-BTA検査 (the Veterinary Bladder Tumor Antigen test)という犬の膀胱の癌に関する検査でした。 どんな検査なのか・・・手短にまとめてみます。 <用途> 犬の膀胱移行上皮癌診断に用いる検査の一つ…
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2014年01月13日
胃捻転拡張症候群(GDV)の最近の知見②
前回の続きです。前回はこちら「胃捻転拡張症候群(GDV)の最近の知見①」 常に様々な研究がなされています。今日までのスタンダードが明日から異なる事も珍しくありません。 このブログで書かれていることもいずれは古い情報となるでしょう。 胃捻転拡張症候群における論文で興味深いトピックをご紹介しますの第2回…
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2014年01月12日
胃捻転拡張症候群(GDV)の最近の知見①
胃捻転拡張症候群における論文で興味深いトピックをご紹介します。 ①「インターネットを利用した調査による胃捻転拡張症候群のリスクについて」 ☆有意にリスクを増加させる要因は・・・ ・ドライフードの食事 ・精神的に不安な要素がある。 ・イギリスに住んでいる。 ・1990年代生まれ。 ・1日のうち5時間を…
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2014年01月03日
胃捻転拡張症候群が引き起こす再灌流障害について。
気がついたら胃捻転シリーズは年を跨いでしまいました。(๑´ڡ`๑)てへぺろ 前回のブログに関してはこちら。「犬の胃捻転拡張症候群の病態②「播種性血管内凝固(DIC)」について」 胃捻転拡張症候群が引き起こす再灌流障害について。 ☆すごく簡単に示すと・・・「虚血の時に発生したいけないもの達が、虚血が解…
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2013年12月29日
犬の胃捻転拡張症候群の病態②「播種性血管内凝固(DIC)」について
胃捻転拡張症候群の病態②「播種性血管内凝固(DIC)」について 前回のブログはこちら「犬の胃捻転拡張症候群(いねんてんかくちょうしょうこうぐん)の原因と病態」 <病態②> 胃が拡張し、捻転する事により→大きな血管(後大静脈と門脈)が圧迫される→体を巡る血液量が減る→各臓器がダメージを受ける→エンドト…
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2013年12月27日
犬の胃捻転拡張症候群(いねんてんかくちょうしょうこうぐん)の原因と病態
こんにちわ。お久しぶりですね。。今年もあと僅か。 年末年始のお知らせはこちらをご覧下さい。「年末年始、お正月の診療時間。(家できる健康チェック)」 年賀状書きましたか?今からでしょ。orz 今回は犬の胃捻転拡張症候群に関して少しだけ詳しく説明します。 前回のブログはこちら「お腹がパンパンで苦しそう。…
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2013年12月10日
お腹がパンパンで苦しそう。犬の胃捻転(いぬのいねんてん)
お腹がパンパンで苦しそう。犬の胃捻転(いぬのいねんてん) ワンちゃんが急に苦しそうで元気が無いと言うことで夜間診療にて来院されました。 もともとは活発なワンちゃんです。飼い主様もこれはおかしい!と感じられたようです。 来院時、やはり元気がありません。全く動こうとしませんでした。 先日の来院時はすごく…
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2013年11月30日
犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)④管理編
犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)④管理編です。 前回の治療編はこちら「犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)③治療編」 巨大食道症(食道拡張症)の食餌管理は非常に大切な事です。 なぜならば、適切な食餌管理を行わないと胃に入る前に食道の拡張した…
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2013年11月29日
犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)③治療編
犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)③治療編です。 巨大食道症(食道拡張症)の原因が知りたい方は前回のブログを参照して下さい。 前回はこちら「犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)②原因編」 <治療> 先天性:治療はありません。栄養管理と誤嚥した…
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2013年11月25日
犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)②原因編
巨大食道症(食道拡張症)②です。 第1回目はこちら「犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)①」 今回から巨大食道症(食道拡張症)がどういう物なのかの説明を簡単に。 <巨大食道症(食道拡張症)の原因> 大きく分けると2つあります。一つは先天性(生まれつき)。もう一つは後天性(…
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2013年11月23日
犬が何回も吐く。食べている途中でも吐く。巨大食道症(食道拡張症)①
「犬が何回も吐きます。食べている途中でも吐きます。」 と言う主訴で3歳のミニチュア・シュナウザーの男の子が来院されました。 飼い主様のお話によると、春先から吐く回数が増えてきているようです。 今までは胃薬と整腸剤で様子を見ていたとのことでした。 体重が落ちてきているのと、呼吸も「ゼェゼェ」する事があ…
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2013年11月19日
犬のお尻が腫れている。犬の会陰ヘルニア③手術編
今回は「会陰ヘルニア治療編」です。 虎?も「面白くない」と融資をしてくれなかった前回はこちら「お尻が腫れている。犬の会陰ヘルニア②」 治療は根治的には外科手術が勧められることが一般的です。 「会陰ヘルニアの手術内容を簡単に説明しますと・・・」 ① 出てきてしまった物(腸や膀胱、子宮など)を元の場所に…
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2013年11月16日
犬が下痢なので正露丸を飲ませ良いですか?
会陰ヘルニアは次回にさせて下さい。 今日は気になる質問を受けましたのでそれについて。 「犬が下痢なので正露丸を飲ませ良いですか?安全ですか?」 という質問です。また過去には「飲ませました」という過去完了形の方も。 絶対にダメです。やめて下さい。体調を崩す可能性があります。 すると、「人間に効くのにな…
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2013年11月15日
お尻が腫れている。犬の会陰ヘルニア②
今回は会陰ヘルニア2回目です。 第1回目はこちら「お尻が腫れている。犬の会陰ヘルニア①」 会陰ヘルニアについて少しだけ詳しく書いていきたいと思います。 <好発犬種> (先日話題の)ウェルシュ・コーギー、ダックス・フント、マルチーズ、トイプードル、ジャーマンシェパード等が日本でよく見られる犬種です。概…
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2013年11月09日
お尻が腫れている。犬の会陰ヘルニア①
先日、お尻が腫れてしまったとのことでご来院したワンちゃん。 右側のお尻がぷっくりと腫れ上がっていました。 「年齢」 11歳。「性別」 未去勢「犬種」 ミニチュア・ダックスフント 「既往歴」 他院にて背骨に腫瘍があると言われた。(それから数年経ってますとのこと。) 非常に元気があり、よく吠えています。…
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2013年11月02日
ペット用中国産ジャーキーが危なすぎる!③まとめ②。
中国産ジャーキーのお話も3回目です。前回は経緯についてまとめてみました。 前回はコチラ「ペット用中国産ジャーキーが危なすぎる!②まとめです。」 今回は詳しい症状とメーカーについてです。 10月28日の時点の物になります。 月日が経ってから読まれている方は最新のデータがあるかどうかの確認を願います。 …
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2013年10月31日
今日はハロウィン。犬と猫はカボチャを食べて良いか?
10月も31日です。台風が来たと思ったら明日から11月です。 まだまだ日本では浸透しきっていない感が否めませんが、今日はハロウィンですね。 さて、表題の通りですが・・・ 「犬と猫はカボチャを食べて良いか?」 答えは「良いです。」 もちろん食べ過ぎには注意してくださいね。 素材自体がほんのりと甘いので…
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2013年10月26日
ペット用中国産ジャーキーが危なすぎる!②まとめです。
前回ご紹介しました中国産ジャーキーのお話。以前にも同様の事がありました。(アメリカにて) このような事になるまでにはいろいろとあったようです。その辺りも踏まえて完結にまとめてみます。 ~中国産チキンジャーキーのまとめ~ ※FDAとはアメリカ食品医薬品局のことです。 ・2007年 チキンのジャーキー…
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2013年10月25日
ペット用中国産ジャーキーが危なすぎる!(アメリカのお話)①
非常にショッキングな記事を紹介します。 FDA(アメリカ食品医薬品局)は犬・猫用のおやつジャーキーを食べた後に病気になり、悪い場合には死亡する例があることを発表した。 2007年以降に約3600頭が何らかの病気を罹患し、そのなかの約580頭の死亡が確認された。 詳しい原因の特定までは出来ていないが、…
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2013年10月17日
大型犬の汎骨炎のまとめ(イヌのはんこつえん)②
前回の続きになります。 イヌの汎骨炎についてまとめです。 前回はこちら「大型犬の汎骨炎 (イヌのはんこつえん)①」 汎骨炎(Panosteitis)について。 <原因> 不明。遺伝する可能性が高いと考えられている。 <好発条件> 中型から大型犬(ジャーマンシェパードの血が入っていると可能性が上がる。…
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2013年10月15日
大型犬の汎骨炎について(イヌのはんこつえん)①
7ヶ月齢のグレートピレニーズのワンちゃんが歩き方がおかしいということで来院されました。 「右前足を痛がっているような感じがする。」というお話でした。 実際に歩いてもらうと、確かに「びっこ」を引いています。 しかし、左前足に痛みがあるような感じがしました。 四肢を触ってみてもあまり痛みは無いようです。…
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2013年10月11日
犬の食糞について。②(食糞の対策を考える。①)
前回は食糞の原因についてのお話でした。前回はこちら→「犬の食糞について。(食糞の原因を考える。)」 今回は食糞の原因別の対策について考えてみます。 ・原因①「遊び道具・好奇心による食糞」 ・対策 興味の対象を置き換えることで食糞を忘れさせる。 号令(待て、お座り等)を教え、得られる報酬(ご褒美)の方…
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2013年06月24日
犬の副腎皮質機能亢進症とは③診断治療編 (クッシング症候群)
犬の副腎皮質機能亢進症編も第三回になりました。今回は診断・治療編です。 前回のブログはこちら 「犬の副腎皮質機能亢進症とは②病態・原因編」 犬の副腎皮質機能亢進症の診断と治療についての詳細を説明します。 <診断> 大きく分けると三つの方法あります。それぞれを組み合わせて行うことが多いです。 ① 超音…
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2013年02月14日
バレンタインデーです!犬のチョコレート中毒についての詳細。
本日はバレンタインデーです。 アニウェルのブログでも何度か登場しています。チョコレート中毒。 犬のチョコレート中毒について原因・症状・治療について詳しくまとめます。 <原因> チョコレートの原料になるカカオマスに含まれているメチルキサンチンの一種である「テオブロミン」。 この呼び名はカカオの学名Th…
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2012年03月22日
犬と猫も感電します。犬と猫が感電した場合は動物病院へ。
一昨日は珍しい事が起きました。 ワンちゃん(ミニチュアダックスフント)が感電したとの事で来院されました。 来院時は感電により唇にやけどがあり腫れていたのが痛々しかった。 診察の結果、意識もしっかりしていて軽傷だったのが幸いでした。 しかし、犬や猫が感電した場合に注意すべきは症状が時間が経って出てくる…
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2012年02月24日
春が近づいてきました。犬や猫も花粉症になるのか?
昨晩の風は春のにおいが感じられました。もうすぐ二月も終わりですからね。 しかし、悠長なことを書いている場合ではありません。 新聞やニュース等によると、どうやら花粉が飛び始めたようですね。 スギ花粉です。いつの間にかシーズンインしてしまったようです。 「ワンちゃん、ネコちゃんも花粉症になるの?」と質問…