犬と猫も感電します。犬と猫が感電した場合は動物病院へ。

2012年03月22日

一昨日は珍しい事が起きました。

ワンちゃん(ミニチュアダックスフント)が感電したとの事で来院されました。

来院時は感電により唇にやけどがあり腫れていたのが痛々しかった。

診察の結果、意識もしっかりしていて軽傷だったのが幸いでした。

しかし、犬や猫が感電した場合に注意すべきは症状が時間が経って出てくるところなんです!!!

ですので、「経過観察が非常に大切です。」と飼い主様に説明しました。

<犬・猫の感電について>

「原因」

犬と猫の感電はほとんどが電化製品のコードで遊んでしまう事により発生します。遊んでいるうちに興奮してきて何故か噛んでしまう。というパターンです。

犬の感電するパターン(イメージです)

犬の感電するパターン(イメージです)

動物は感電時、電気の刺激により顎に力が入りコードを離すことが出来ず噛み続けてしまうこともあるようです。(低周波マッサージ器で筋肉が思い通りにならない感じ。)

「特徴・症状」

瞬間的な通電でも心臓や脳にダメージを負ってしまい即死する事もあります。(体が小さいですので)

また時間の経過と共に肺に水がたまってきたり、体に麻痺が生じたり、触覚が過敏になるなどの後遺症が発生することも予想されます。

感電時はショック状態に陥る事が多いので状態の善し悪しに関係なく動物病院行くことをお勧めします。

通電した皮膚は腫れたり、やけどを負っていることが多いです。特に口の中の精査が必要になります。

「治療」

対処療法と支持療法しかありません。

「感電した場合は・・・」

① コンセントを抜く。またはブレーカーを落とす。(感電中離そうとしてに触ると人間も感電します。特に失禁時に注意)

② 呼吸・心臓の拍動を確認→口・鼻に手を当てて息をしているかどうか。

胸に手を当て心臓の拍動が感じられるか。

あるいは胸に耳を当て心臓の音が聞こえるかどうか?

もしも、呼吸が止まり心臓の音も感じられないときは心臓マッサージと人工呼吸をしながら動物病院へ。

特に異常が無い場合でも必ず動物病院で診察を受けるべきです。

後に発生する症状を事前に察知できるかもしれません。

「予防」

一番大切な事は電気コードを犬や猫の遊びの対象とさせない環境作りかもしれません。

コードをカーペットの下に隠したり、コンセントから抜く。これだけでも予防になります。ブログを読んだ方は早速実践してください。

☆ちなみに文頭の珍しい事とは? 感電したミニチュアダックスフントの治療をしたら、数時間後にまた別の飼い主様のミニチュアダックスフントの感電の治療をしたことです。続くものですね。

夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。