猫用糖尿病治療薬「プロジンク」とサブリミナル広告

2016年05月18日

猫のための糖尿病治療薬が新しく発売されます。名前を「プロジンク」と言います。

簡単に言うと猫用インスリンです。


動物用のインスリンは海外では発売されていましたが、日本国内では未発売でした。

何よりもパンフレットの写真が印象的だったので、まずそちらをご覧下さい。薬の説明は次回に。

プロジンクのパンフレットの猫

姿勢がいっちゃってます。よく見ると口元が笑っています。

角砂糖を足に載せた猫がバランスをとって合成でしかありえない難しいポーズを微笑で決めています。

まるでジョジョ立ちの新しいポーズのようです。

突っ込みどころ満載ですが、実はそこに意味があります。

これは非常に考えられたサブリミナルなマーケティング手法です。

「まず見て笑う。写真に突っ込む。猫の糖尿病だから角砂糖なんだ。」 

ここまでは一般の方。

 

動物医療関係者であれば一通り突っ込んだ後、この写真の隠されたメッセージに気がつくでしょう。

この写真のメッセージとは・・・

「角砂糖→血糖値」 

「バランスをとる→血糖値のコントロールに成功した状態」 

「難しいポーズ→猫の糖尿病のコントロールはヒトや犬に比べ困難である」

「写真が合成でしかありえない→猫用インスリンはヒトインスリンを猫の為に合成した本製剤しかありえない」

「微笑→糖尿病なんてもう楽勝(^^)v」

さていかがでしょうか?隠されたメッセージに気づきましたか?

☆最後の3つは深読み&誇張していますのであしからず。

メーカーの気合いが半端無い製品だと言うことがパンフレットの表紙から伝わってきます。

いずれにしてもコントロールが難しい糖尿病の猫ちゃんにとってはうれしいニュースですね。

次回は「プロジンク」の薬理作用について書きたいと思います。

夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。