犬のニキビダニ(アカラス・毛包虫症)の治療①

2013年03月22日

生後数ヶ月の子犬ちゃんが皮膚が痒いと言うことで来院されました。

通常、診察の際には「生活環境や食事、痒みの種類、発生時期」等のお話を聞かせていただきます。

それからノミ、疥癬(カイセン)、ニキビダニなどの寄生虫、真菌(カビの一種)などの検査をします。

その結果に応じた薬で治療するというのがスタンダードな治療です。

(皮膚病に限らず病気は最初が肝心なので、初回診察にお時間を頂くことが多い傾向にあります。ご理解の程をお願い致します。)

ですが、今回出てくるワンちゃんはどの検査にも引っかからず(検査によっては複数回実施)、皮膚の状態が悪化していくというパターン。

アレルギーやアトピーにはちょっと若すぎます。じゃあいったい何なんだ???

小さいけれども内分泌系の疾患を疑う必要が・・・と思っていたのですが、本人があまりに元気なので・・・。

痒みを伴わない謎の脱毛「アロペシアX」という病気もありますが、ガンガン痒そうです

飼い主様にも申し訳ない気持ちで一杯でした。

じゃあどうするか。使っていない薬を試しに使ってみる。これを都合の良い言葉ですが「診断的治療」といいます。

これが当たりました。どんどん良くなっていきます。毛もしっかり生えてきました。

使ったお薬から判断しますと、疾病名はアカラス症(毛包虫症・ニキビダニ)というものです。

アカラス症(毛包虫・ニキビダニ)とは・・・長くなりますので次回に。

画像は顕微鏡で見た「毛包虫」です。クリックはおすすめしません。

夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。

毛包虫
毛包虫