猫の「肝リピドーシス」の原因と治療

[2013年03月08日]

前回のブログで予告しました。猫の「肝リピドーシス」という病気のお話です。

内容が難しいです。さらっと読み流せるよう簡潔に努めます。

<どんな病気か?>

肝臓に脂肪が貯まりすぎてしまう病気です。メカニズムは違いますが人の脂肪肝と同じ状態です。

<原因>

よくある原因として「糖尿病」「膵炎」「胆管肝炎」「炎症性腸疾患」「肥満」があります。

また、環境の変化や食事内容の変更などストレスがかかることも原因となります。

<メカニズム>

何らかの原因で食欲が落ちエネルギーが少なくなってくると、体は脂肪を使って体を維持しようとします。

体の脂肪は遊離脂肪酸として一度肝臓に送られ、肝臓でグルコースに加工され(糖新生)使える状態にして全身に輸送されます。

しかし、絶食時間が長かったりすると、肝臓に送られてくる遊離脂肪酸も大量になります。

肝臓は大量の遊離脂肪酸を捌き(さばき)きれなくなり、結果的に遊離脂肪酸は中性脂肪として肝細胞の中にに蓄えられます。

蓄えられすぎた中性脂肪は肝細胞自体の働きを抑制してしまいます。全体として肝臓の働きが落ちてしまいます。

☆猫は完全な肉食なので、上記の代謝過程で何らかの特性があると考えられています。(まだ十分に解明されていません。)

<診断>

肝臓の細胞を採取し顕微鏡で判定します。

問診や各種検査から肝リピドーシスが疑われる場合は仮診断し治療を開始します。(治療は早い方が良い)

<治療>

栄養状態を良くすることが大切です。

そのためには点滴や良質な適切な栄養補給、経鼻・食道カテーテルの設置などを行います。

また食べられなくなった原因を探し治療します。

治療に時間がかかることが多く、飼い主様の適切な管理と看護が大切です。


夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。